ゲーム「ポケットモンスター サンムーン」物語構造における“リーリエ”の重要性

アローラ!
というわけで(?)今回解析するのはゲーム「ポケットモンスター サンムーン」です!



はかいこうせん!(精神的な意味で

最近じゃポケモンのストーリーはチュートリアルなんて言われてますが、今作は演出にもかなり力が入っていて、RPGとしてのやり応えもとてもありました。
中でもリーリエというキャラクターが本当にかわいい非常に重要な役割を担っていたので、今回はキャラクターについてあれこれ考えてみますリーリエかわいい。


※以下ネタバレが含まれます、未プレイの方はご注意ください。
















■おおまかなあらすじ
母とニャースと一緒にアローラ地方へと引っ越してきた主人公。
半裸の白衣の男ククイ博士に連れられ、“しまキング”へ会いに行く。
しまキングを探している最中、金髪の少女リーリエと、オニスズメに襲われる謎のポケモン“ほしぐもちゃん”に遭遇する。
まだポケモンを持っていなかった主人公だが、身を挺してほしぐもちゃんを守った。
その時、ほしぐもちゃんの謎の力が発動し、主人公は橋から落ちてしまう。
そこに現れたのが、島の守り神と言われるポケモン“カプ・コケコ”。
主人公を助け、その際に“Zクリスタル”という石を託す。

その後主人公はしまキングからポケモンを授かり、“島巡り”という試練の旅に出る。
ライバルであるハウやグラジオとの出会い。ぬしポケモンや各島のトレーナーとの闘い。ちょいちょい現れるスカル団への対応。リーリエのベッドでハスハス。エーテル財団の闇を暴くなど、大活躍の主人公。

物語の中でエーテル財団代表ルザミーネ(40代)とリーリエ、グラジオが親子であることが明らかに。
リーリエたちはルザミーネのポケモンへの歪んだ愛を止めるべく奮闘し、進化したほしぐもちゃんの力でなんと異次元まで行ってしまう。
ぷんすか怒るリーリエとルザミーネの親子喧嘩の末、ルザミーネはウルトラビーストと呼ばれる異次元のポケモンと融合する。
戦闘担当の主人公がルザミーネを撃破。異次元から脱出し、親子喧嘩もひとまず収束。
伝説のポケモンとなったほしぐもちゃんを主人公に託し、リーリエはその場をあとにした。

そして主人公を待っていたのはポケモンリーグ。
四天王との闘いの後、なんとククイ博士がラスボスとして登場。(かいふくのくすり連打辛い)
ククイ博士を倒し、アローラの初代チャンピオンとなった主人公。

祝いの宴もあり、ハッピーエンド! と思いきや……。

翌日、ウルトラビーストと融合したルザミーネの治療のためにカントーへ行く船に乗るリーリエ。
別れを惜しむハウと主人公だったが、リーリエはピッピにんぎょうを主人公に託し、旅立っていった。

■構造解析
うわあああリーリエがもういないなんてええええ……。
という心の叫びは置いておいて……。

今作、主人公は自分でキャラメイクができますね。これはXYにもあったシステムのようなのですが、やはり自分好みのキャラクターで遊べるというのはモチベーションアップに繋がるものです。
しかし、ポケモンの主人公というのは代々無個性なものでした。
主人公はあくまでプレイヤーですから、個性をつけてしまうと「僕、私の主人公像はこんなのじゃない!」という子も出てきてしまうんですね。
時代の流れでキャラクターが3Dになり、しかも自分好みに着せ替えられるようになると、この“無個性な主人公”が若干ネックになってしまいます。
ゲームの表現が豊かになることで、主人公の無個性が悪い方向に際立ってしまうのです。
「見た目は思い通りになったけど、なんか無口でつまらない……」という意見も出てしまうでしょう。

そこでリーリエです。
物語を面白くする上で、リーリエにはいくつもの重要な効果があります。
それぞれ解析していきますね。

1.主人公の引き立て役
こう表現すると主人公がめっちゃ悪い人みたいですが、これはあくまで相対的に見た場合の話です。
リーリエはまだトレーナーではないので、ポケモンを戦わせることができません。
そのため、リーリエのピンチには必ず主人公が駆けつけます。要はお姫様ポジションですね。
ヒーローはヒロインを守ってこそ輝くものですから、主人公の庇護の対象となるリーリエの存在は欠かせません。

2.主人公の代わりに成長してくれる
主人公は最初から有能ポジションで、ばったばったと島のトレーナーたちを倒していく凄いやつです。
しかしだからこそ、主人公の成長は描きづらくなっています。成長するのはポケモンの方ですからね。
そこで、主人公に代わってリーリエの精神的成長を描くことで、盛り上がり曲線がぐぐっと右肩上がりになるわけですね。
最初は帽子をかぶって、なんとも言えない不安そうな表情をしていたリーリエ。
中盤での変身っぷりに「Oh……」と思った人も多いはず。
リーリエはただのヒロインではなく、まさにもう一人の主人公でした。
ロックマンで言うところのゼロとエックスの関係ですね。(わかる人はわかる

3.別れによる感動
それなのにそれなのに!
リーリエはアローラを去ってしまうのです……ここまで感情移入させておいてですよ……。
酷く無粋な表現ですが、演出的な意味でも本当にこうかはばつぐんでした。
この結末はある種のストレスをプレイヤーに与えるのですが、やはり良い物語には多少の負荷が必要で、それによって心に良くも悪くも残るのです。
まさかポケモンでここまでの喪失感を味わうことになるとは……。
情報量も多すぎず少なすぎない娯楽としてベストなボリュームで、本当に見事な物語でした。

■まとめ
ポケモンはただの子供向け作品ではなく、ちゃんと大人になっても楽しめる要素もあるのが本当に素晴らしいと思います。
物語はもちろんですが、生きていく上で大切な哲学のようなものも散りばめられていますよね。
今回は異次元へ行ったりと、SF要素もあったりして大満足でした。
正直自分のポケモン歴はサファイア・ルビーで一度止まり、ORASで復帰したので、BWやBW2、XYも良いストーリーだったらしく気になっています……。
もし時間ができたら未プレイの作品もやってみようと思います!

まだ対戦用のポケモンを育てていないんですが、満足できるパーティができたら対戦相手募集しますね!
それでは今日はこの辺で! アローラ!

ゲーム「人喰いの大鷲トリコ」発売直前!紹介映像の考察

さて、本日紹介する作品はゲーム「人喰いの大鷲トリコ」です。
このゲーム、明日12月6日発売です!
なのでなんと、紹介映像から読み取れる情報だけで考察してみようと思います。
まずはこちらの素晴らしい紹介動画をご覧ください。



どうですか! この素晴らしいグラフィックとトリコの可愛さ……!
実はこのゲーム、7年間待ち焦がれていた作品なのです。
というのも、当時自分は「ICO」と「ワンダと巨像」というゲームにどハマりしていました。
二作ともソニーのゲーム部門にある同じ制作チームが作ったもので、どちらもシンプルながら最高峰のゲーム体験をさせてもらったと本当に感謝しています。
今作「人喰いの大鷲トリコ」は、その制作陣の新作なのです。
残念ながら自分はPS4を持っていませんので、実際にプレイできるのは少し先になってしまうのですが、紹介映像を考察しているだけで楽しかったので記事にさせていただきます。

※以下、ゲームの新鮮味を奪ってしまう情報が含まれる場合がございます。ご注意ください。


■おおまかなあらすじ
あらすじですが、当然ながら未プレイなのでなんとも言えません。
とりあえずキャッチコピーを見てみましょう。

「思い出の中のその怪物はいつも優しい目をしていた。」
「少年と巨獣が紡ぐ、新たなる神話。」

“思い出の中の”という部分がもう、結末を暗示するようで心が痛いですね……。

紹介動画の内容に触れてみます。
洞窟の中で目を覚ました少年が、自分の手足の模様を不思議に思っているような描写があります。
そして目の前には、人喰いの大鷲“トリコ”が。
最初は少年を威嚇したりしますが、刺さっている木片のようなものを抜いてあげるとおとなしくなります。
さらに餌をあげたり首輪を取ってあげたりすることで、トリコが少年になついていくようですね。
気持ち良さそう撫でられている姿がもう可愛くてたまりません……。

その後、一人と一匹は協力して洞窟を脱出し、冒険が始まるようです。

■考察
紹介動画を見て……いや、タイトルが決定した時からずっと気になっていたことがあります。
それは、人喰いの大鷲トリコはなぜ主人公の少年を食べないのかということです。
「主人公なんだからそこは気にしないであげようよ」という気持ちもわかるのですが、むしろここが物語の鍵となる伏線のような気もします。
なぜトリコは少年を食べないのか。
いくつかの説が考えられます。

1.“人”の定義が違うから
紹介映像でトリコが食べていた樽がありますね。あの樽は青白く発光しています。
PV後半に出てくる、鎧のような人型のなにか。あれも目が発光しており、破壊すると青白い靄のようなものが出ます。
トリコの角も同じような色で発光しているシーンがあります。
つまり、トリコの主食はあの人型のなにかが持つ“エネルギー”のようなものであり、それを食べている姿から“人喰い”という表現が生まれたのではないでしょうか。

2.少年が人間ではないから
少年が人間ではないという可能性もあります。
過去作のICOの冒頭は、頭に角の生えた少年が生贄として霧の城へ連れていかれる場面から始まります。
今作の少年が「村へ帰る」と言っていることから、なんらかの理由(人ではないなにかとして生まれた?)であの洞窟へ連れていかれてしまったのではないでしょうか。
少年の手足に描かれた模様が関係してくるような気もしますね。

ただその場合、仮に少年が村にたどり着けたとしても……。

■まとめ
紹介映像を考察してきましたが、すべて妄想です。
十中八九間違ったことを書いているでしょう。
ここまで記事を読んで興味を持ってくれた方は、是非プレイして確かめてみてください。
そして「間違ってんぞざまぁ」と笑っていただけると嬉しいです。

それでは今日はこの辺で! サラダバ!

ゲーム「かまいたちの夜」は名作推理小説

さて、本日紹介する作品はゲーム「かまいたちの夜」です。
シナリオを推理小説家である我孫子武丸氏が担当。
本作は推理小説以上の面白さとも評され、大ヒットしました。
これも個人的に記憶を消してもう一度体験したい物語の一つですね。

盛り上がり曲線はこうなっています。
かまいたちの夜曲線 
「そして誰もいなくなった曲線」に似た、一般小説+ミステリー曲線ですね。
ただ今作が小説や映画と違うのは、登場人物たちの行動を決めるのがプレイヤーだということです。
この図は「物語が最大限長引いた場合」の曲線になっています。
プレイヤーの選択によってもっと早い段階でクライマックスを迎えることもできますし、同時に事件が解決しない可能性もあります。(とんでもない展開になることも)
初プレイの序盤で犯人が誰かわかる人はそうそういないでしょう。
一発で犯人を言い当てた方は名探偵になれます。

前述したように、すでに書かれてしまっている文章を読むだけの小説とは一線を画する体験ができます。
沢山リメイクされていますので、まだプレイしていない方は是非やってみてください。
絶対に損はしないはずです。


※以下ネタバレが含まれます、ご注意ください。


■おおまかなあらすじ
大学生の透と真理は、真理の叔父の経営するペンション“シュプール”へ遊びに来ていた。
ひとしきりスキーを楽しんだあとペンションに戻ると、外は吹雪に。(クローズドサークル完成)

この時点でシュプールにいる人物は、
透と真理。ペンションを経営する小林夫妻。アルバイトの青年久保田。同じくアルバイトの女性篠崎。渡瀬、北野、河村のOL三人組。関西から来た香山夫妻。そしてロングコートにサングラスという不審な恰好の男、田中。
合計11人。

透と真理は場にそぐわない恰好の田中を怪しく思いながらも、小林夫妻の料理を楽しんでいちゃいちゃしていたリア充爆発しろ。
そんな時、ラウンジから騒ぎ声が聞こえてきた。
透たちが様子を見に行くと、OL三人組が小林になにかを訴えている。
「部屋に戻ったらこんなものが」と彼女たちが差し出してきたのは、

『こんや、12じ、だれかがしぬ』

と書かれた紙切れだった。
しかしその紙切れは「誰かのいたずらだろう」という結論に落ち着く。
その後吹雪の中やってきた美樹本というカメラマンを加え、ラウンジでの会話を楽しんでいると、21時を過ぎた頃にガラスが割れるような音が聞こえてきた。
全員でそれぞれの部屋を調べるが、特に異常はない。

最後に残ったのは、黒ずくめの男、田中の部屋だった。
声をかけるが返事はない。小林の持つマスターキーで鍵を開けた。
中は冷凍庫のような寒さだった。正面には、ガラスが割れた窓。

意を決して様子を見に入った透が見たのは、バラバラになった田中と思われる人間の死体だった。

そして殺戮が始まる。

■構造解析
事件の全容を説明していきましょう。

あらすじには書きませんでしたが、冒頭に重要なシーンがあります。
テレビから「二人組の強盗が逃走中」というニュースが流れるシーンです。
冒頭には他にも様々な伏線や選択肢のようなものがあり、自分が初めてプレイした時はこれが重要な情報だったことにまったく気がつきませんでした。

結論から言って、殺された田中は強盗犯の一人でした。
ではもう一人は誰か。そう、あとからやってきた「美樹本」です。

しかしおかしいですよね。
あらすじの情報からは、美樹本に田中を殺す時間なんてなかったように思われます。
ガラスが割れる音がした時も、美樹本は主人公たちと一緒にいました。

自分はこのトリックに見事に騙されました。
前提が間違っていたのです。

まず、窓ガラスのトリックから。
これは本当にただの時限トリックです。
窓ガラスに紐を括り付け、紐の先に重りを結び、重りを屋根の雪に埋めます。
こうすると、屋根の雪が落ちると同時に重りが落ちて窓に衝撃が加わり、ガラスが割れるというわけです。

しかしそれでも、夕食から遺体発見まで数時間。
殺人を犯し、人体をバラバラにしつつ誰からも疑われないように振舞うなどということが果たして可能なのでしょうか?

できないのです。
ではどうやって殺人が起こったのか。

田中は、最初から殺された状態でペンションシュプールにやってきたのです。
田中の部屋には、大きめの中身のないボストンバッグが残されていました。
田中は最初からバラバラにされた状態で、そのバッグに入れて運ばれてきたわけです。

そして透たちが当初「田中」だと思っていた黒ずくめの男こそ、「美樹本」でした。
簡潔にまとめるとこうです。

美樹本は田中とともに強盗を計画、実行。
しかし犯行後にトラブルが発生し、美樹本が田中を殺害。バラバラに。
美樹本は変装し、田中としてペンションシュプールへ。
田中としての姿を全員に見せたあと、田中の部屋で遺体発見現場と時限トリックを準備。
窓から脱出し、美樹本としてペンションシュプールへ。

前提が間違っていることによって、下手をするといつまでも真相にたどり着けない素晴らしい構造です。

■まとめ
話の構造だけ聞いてしまうとなんてことはないと思えるのは、推理小説の常ですね。
しかしこれはゲームです。
この結末以外にも、選択肢によって様々なルートが用意されています。
一つの選択が、結末を大きく変えてしまうのです。

プレイせずにここまで読んでしまった人は、なんとかして記憶を消してプレイしましょうしてください(懇願
特に冬の夜中にやると雰囲気たっぷりですよ!

「前提を勘違いさせることによるどんでん返しの演出」

これを自分は「かまいたち構造」と勝手に読んでいます。(初体験がかまいたちの夜だったため)
この構造を使って話を書くのは、非常に難しいと思います。
なぜかと言うと、単純に思いつくのが難しいだけでなく、結構使い古された構造だからなんですね。
「Aさんだと思ったら実は偽物だった」という話、一つは思い当たるものがないでしょうか?

しかし演出や筋書きを工夫して使いこなせれば、一躍推理作家の仲間入りができるでしょう。
挑戦してみたよ! という方は是非ご一報ください読みます!

それでは今日はこの辺で! サラダバー!

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志室幸太郎

Author:志室幸太郎
あの名作からなんてことないニュースまで、ストーリー性のあるものを構造解析していきます。
創作ライフのお役に立てれば幸いです。

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