映画「舟を編む」時間が経過するということの〇〇さ

本日紹介するのは、映画「舟を編む」です!
原作は三浦しをんさんの小説で、今期アニメもやってますね。

この盛り上がり曲線をご覧ください!
舟を編む曲線 
ザ・一般小説曲線ですね!
今作はミステリー的なギミックもなく、構造もとてもシンプルなのですが、ある特徴があります。
それが良い物語を作る上で効果的なものだったので、今回あえて解析しようと思います。
まずはあらすじをご覧ください!


※以下ネタバレが含まれます、ご注意ください。


■おおまかなあらすじ
出版社に勤める馬締(まじめ)は、ひょんなことから辞書編集部へと異動することになる。
元々大学で言語学を専攻していたりと、言葉が好きだった馬締にとって、辞書編集部の仕事はやりがいのあるものだった。
辞書の監修を務める国語学者の松本に好奇心を刺激されたり、同い年の西岡と触れ合うことでコミュニケーシを円滑に行えるようになったりと、充実した日々を送る。

そんな馬締の下宿先に現れたのが、大家のタケの孫娘、林香具矢。
板前の修業をしている彼女に、馬締は一目惚れしてしまう。
馬締は恋文を渡すという真っ向勝負に出るが、あまりに達筆過ぎて香具矢には読めず怒られるも、結果的に恋仲に。

その後数年間、香具矢に支えられながら辞書制作に取り組む馬締。
仲良くなった西岡の異動や、大家タケの死。歳月の流れを感じさせる出来事にもめげず、馬締は辞書制作に心血を注ぎ続けた。
そして完成間近の編集作業中、「単語が一つ抜ける」という問題が発生する。
馬締は妥協することなく、もう一度すべての単語をチェックすると宣言し、徹夜で作業を続けた。

そして辞書の完成目前。
体調を崩していた松本が亡くなってしまう。
「間に合わなかったよ」と涙する馬締に、香具矢は寄り添った。

完成した辞書「大渡海」の祝賀パーティーには、松本の写真が飾られていた。

■構造解析
この物語の特徴はずばり時間経過です。
「時間経過は特徴的と言える要素なのか?」と思う方もいるでしょう。
本筋が終わったあとに「数年後」みたい感じで後日談が描かれるのは映画ではよく見る演出ですしね。
ただ、今作の場合は物語の中盤で一気に12年もの時が流れます。これは後日談とは全く違う効果のある演出です。
後日談の場合「あんなこともあったな、良かったな」みたいな描かれ方をしますよね。
一方中盤に12年もの時間が流れてしまうと、ただただ残酷なんです。
お世話になった大家さんや、あらすじには書きませんでしたがトラさんという可愛がっていた猫も馬締は亡くしています。
それでもひたすら12年間、ぼろぼろになりながらも辞書制作に打ち込み続ける馬締。
最終的に辞書の完成前に松本まで亡くし……人によっては立ち直れないほど落ち込みそうですよね。

しかし祝賀パーティーに出席する馬締は、自分の目にはどこか吹っ切れたように見えました。
その表情が、馬締の成長を如実に表現しているのです。
これは松田龍平さんの演技の素晴らしさもあるのですが、非常に日本人的で素晴らしい演出でした。
見ている人も「悲しいこともあるけれど、これが人生だよなぁ」としみじみ思えるわけですね。

■まとめ
というわけで今回は時間の経過に焦点を当ててみましたが、本当にシンプルに良い話ですよね。
胸糞悪くなるような悪人も出てこないので、見終わったあとの「良い映画だった感」がとても強かったです。
今作は日本アカデミー賞他様々な賞を受賞しています。
ミステリー的なギミックもとても面白いですが、沢山の人の心に響くのはやはりこういう話なのでしょう。

もし書いている小説に停滞感があるなと思ったら、一気に年月を進めてしまうのもいいかもですね。

さて、映画にならって今日はシンプルにこの辺で! サラダバー!

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志室幸太郎

Author:志室幸太郎
あの名作からなんてことないニュースまで、ストーリー性のあるものを構造解析していきます。
創作ライフのお役に立てれば幸いです。

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